電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2016/12/22(2225号)主なヘッドライン
電子デバイス業界 2016年10大ニュース
 

 2016年も昨年同様、M&Aが上位を占めるかたちとなった。今年はM&Aの案件数そのものは前年に比べて少ないものの、大型案件が多く、それだけにインパクトが絶大であった。また国内では4月に起きた熊本地震も記憶に新しい。スマートフォンでの有機EL搭載によって部材各社の積極的な能力増強も目を引いた一年となった。10大ニュースと題し、2016年を振り返る。

第1位 ソフトバンク、ARMを買収
 半導体IPで世界最大手のARMを約3.3兆円で買収した。ソフトバンクとして過去最大の投資案件で、日本企業による海外企業の買収としても過去最大規模。孫社長は「IoT」を次の注力分野に挙げており、半導体分野にARMの買収を通じて参入した。トランプ次期米大統領と面談し米国国内企業向けに4年間で500億ドルを投じる考えも示すなど、今後の動向に注目が集まる。

第2位 クアルコム、NXPを買収
 フリースケールとの統合間もないNXPを490億ドルという半導体業界史上最高額で買収した。スマートフォンで急成長を遂げたクアルコムは、新たな市場として車載分野に次の成長を求めた格好だ。国内大手のルネサスにとって、この買収は脅威となるはず。V2V/V2X時代を目前に、クアルコムが持つワイヤレス技術などは重要で、高いシナジーが望めそうだ。

第3位 熊本地震、供給網一時寸断
 4月に発生した熊本地震は、エレクトロニクス業界にも大きな爪跡を残した。半導体工場ではソニーの熊本テック、ルネサスの熊本川尻工場などが被災。とりわけ、熊本テックは甚大な被害を受け、カメラやスマホなど最終製品の生産に影響が及んだ。ルネサスがソニーに対して、東日本大震災の教訓をもとにアドバイスを送るなど、企業の枠を超えた連携も印象に残った。

(以下、本紙2016年12月22日号1面)



◇ 欧米自動車大手、超高速・高出力充電設備、欧州で400カ所設置へ
◇ ミツバ 4~9月期、米中好調で8%増益、モーターの進化追求
◇ ホンダ、中国に第三工場建設、EVの生産にも対応可
◇ ソフトバンク、米国に500億ドル投資、スタートアップ中心に
◇ シチズン電子、LED新工場を建設、山梨で17年4月稼働
◇ シャープ、IoT企業を支援 量産サービス提供
◇ 韓国ファブレス業界、上場廃止や管理銘柄に、黒字確保へ構造改革急ぐ
◇ ARM、クラウド関連を強化、SBG出資企業も採用
◇ アマゾン、レジ精算を不要に、コンビニにAI活用
◇ TTM、M&A寄与で増収、16年売上高は25億ドルへ
◇ マクダーミッド、国内3事業集約 平塚で施設拡充
◇ 竹田印刷、高精細マスク強化 国内企業子会社化
◇ キヤノン、映像制作用ディスプレー拡充、4K・HDR対応で新機種
◇ 茶谷産業、合肥で量産開始、BLUを現地企業と
◇ KFMI、ターゲット材強化 第3工場で増産へ
◇ トリナ・ソーラー、7~9月は減収増益、モジュール出荷伸び悩み
◇ KFMI、マレーシアに工場 PV用ターゲット
◇ 安永、LiB寿命を12倍以上向上
◇ DNP、MB描画機を導入、マスク描画10時間に短縮
◇ 東洋炭素、平坦表面処理のSiCウエハー、独自技術で事業化へ
◇ ツー・シックス、SiC基板を倍増、米工場で17年春完了
◇ PDエアロスペース 宇宙事業、23年に商業化目指す、HISとANAが出資
◇ 神戸市、東京でセミナー開催、立地企業3社が講演
◇ ライフロボティクス、総額10億円を調達、生産など事業体制強化へ
◇ 三井物産、PHCHDに参画 541億円を出資
◇ TDK、高信頼性のMLCC、車用無線給電市場を狙う
◇ 産総研とダイキン工業、1枚で10TB実現、光ディスク向け記録材料
◇ 大真空 4~9月期、製品ミックス改善 大幅増益を達成
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