電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
新聞情報紙のご案内・ご購読 書籍のご案内・ご購入 セミナー/イベントのご案内 広告のご案内
2016/11/3(2218号)主なヘッドライン
有機EL材料、TADF実用化へ前進
大学発ベンチャーが開発競う、第4世代「超蛍光」に期待大

 FPD各社から量産計画が相次いで浮上している有機ELディスプレー。ガラス基板に有機材料を挟んだだけというシンプルな構造であるがゆえに、発光材料の特性がディスプレーの品位を大きく左右する。その発光材料で本命と目されているのが、第3世代の材料と呼ばれる熱活性化遅延蛍光(TADF)材料だ。日本とドイツで積極的に開発が進められており、実用化されれば現在の材料市場を一変させる可能性と性能を秘めている。

 有機EL発光材料は、既存の蛍光材料を第1世代、燐光材料を第2世代と呼ぶ。前者は性能や寿命に優れているが、理論上、流した電気の25%しか光に変換できない。一方、後者は理論上100%光に変換できるが、レアメタルを使用するため高価だ。現在量産されている有機ELディスプレーには、一般的に赤色と緑色の発光材料に燐光材料、青色には蛍光材料がそれぞれ使用されている。
 これに対してTADFは、蛍光となる一重項励起状態、燐光となる三重項励起状態をすべて活用して電気を100%光に変換できるうえ、レアメタルなどを使用しないため安価だ。九州大学大学院の安達千波矢教授が2011年に開発に成功したことで、次世代の発光材料として俄然注目を集めるようになった。

(以下、本紙2016年11月3日号1面)



◇スマホ用FP、JDI、白山工場を年内稼働へ、韓国勢は有機EL転換加速
◇クアルコム、NXPを買収、過去最高の470億ドルで
◇トヨタ自動車、ポーランドに投資、エンジン生産などに170億円
◇ルネサス、車載ソフト開発キット、11月から販売開始
◇東芝とデンソー、DNN開発で協業 小型・省エネ推進
◇ルネサス、100G対応の新型LD、新構造で高温動作に対応
◇リンクス、スイスメーカーのCCDを11月発売
◇アイチップス・テクノロジー、プロジェクター用多機能LSI開発
◇TSMC、20/16nm 3割に、7~9月売上高は上ぶれ
◇インテル 7~9月期、予想上回る増収、在庫適正化で需要回復
◇SKハイニックス 7~9月、営業利益 6割増、DRAMの収益改善進む
◇パナソニックファクトリーソリューションズ、プラズマダイシング、実証センターを開設
◇ルドルフ・テクノロジーズ、先端PKGで攻勢、FOWLPで露光機拡大
◇三菱電機、穴あけレーザー機 高い生産性を実現
◇メック、新事業所が竣工 本社の機能集約
◇積水化学工業、モバイル端末向けテープ材、狭額縁・薄型に対応
◇パナソニック、大画面タッチ向け銅張フィルム材料
◇三菱電機、耐水滴性に優れた屋外用タッチ液晶
◇リンテック、米VDI社を買収 フィルム事業拡大
◇スフェラーパワー、PV活用し水素生成、球状Siでコスト低減
◇エヌ・ピー・シー、受託加工事業見直し、契約不履行で特損計上
◇住友金属鉱山、LiB材料を増強 投資額180億円
◇ギガフォトン、小山で新棟建設、露光用光源の事業拡大で
◇ASML、EUV 新たに3台受注、顧客6社に、能力も倍増
◇信越化学、ArFフォトレジスト、台湾でシェア拡大
◇東ソー、研究・加工棟を新設、研究開発も3拠点に集約
◇京都大学、3次元で細胞作製、マイクロ流体技術を応用
◇クラボウ、航空分野へ提案強化、遊星式撹拌・脱泡装置
◇ヤマハ発動機、新型無人ヘリを開発、32Lの大容量農薬タンク
◇NEDOら、新型振動子を開発、広帯域化でフィルターに
◇日立金属、磁石工場2棟を新設、生産ラインにIoT導入
◇日本ケミコン、MLCC3品種に500V品を追加
サイト内検索