電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
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2016/3/10(2184号)主なヘッドライン
電子部品市場、15年下期も堅調維持
33社で前年同期比9%増収、通年では2桁増で6.3兆円に拡大

 本紙は、電子部品専業33社の2014~15年の業績を半期(6カ月)ベースでまとめた。15年上期(1~6月)の売上高合計は、14年下期(7~12月)と比較して0.8%増と成長率が大幅に鈍化。さらに、ここにきて通期業績予想の下方修正が相次ぎ減速感が濃厚だったが、15年下期は前年同期比で9.0%増、前半期比でも8.1%増と1桁後半の成長を維持し、通年ベースでは前年比12.5%増の2桁成長で6.3兆円(14年は5.6兆円)を達成した。16年上期も引き続き1桁成長を継続すると推定するが、スマートフォン(スマホ)などモバイル情報端末が担っていた牽引役には、車載用途が台頭することになるだろう。

 電子部品業界の躍進が始まったのは12年前後。スマホの市場拡大が下支えとなった。15年のスマホ出荷台数は約14億台。世界人口を72億人として普及率は18%ほどで、まだ市場を伸ばす余地があるように思われるが、高付加価値の上位機種は中国沿岸部を含めた先進諸国に行きわたり、今後は買い替え需要が中心となる。普及するのは低価格帯の輸出スマホで、新興諸国が市場となる。
 このため、マルチバンド化や電池の長時間駆動、カメラ機能の改善などで電子部品の搭載員数は引き続き増大するだろうが、収益面での貢献度は小さくなる。また、日本製電子部品に代わり、中国や韓国、台湾など安価なアジア製品の搭載が増えてくる。電子部品業界にとって、スマホ市場が急激に弱体化するわけではなく、今後とも重要な牽引アプリではあるが、その求心力は徐々に低下していくと推測される。

(以下、本紙2016年3月10日号1面)



◇ OSAT設備投資、16年は4%増、中国系とFOWLPが牽引
◇ アップル、インテルのBB採用、「7」から2社体制
◇ 自動車生産・販売 1月実績、国内生産台数は6%減、日産など世界生産で過去最高
◇ ホンダ、四輪事業を抜本改革、国内生産は90万台半ば構築へ
◇ マツダ、国内販売を強化 商物流を一本化
◇ ソニー、2250万画素の新センサー、3軸補正を初内蔵
◇ ナイトライド・セミコンダクター、紫外線LEDモジュール、コスト10分の1に
◇ ルネサス、3Dクラスター用SoC、早期の市場投入可能に
◇ SMIC 16年度、設備投資は21.6億ドル、北京と上海で300mm増強
◇ 清華紫光、WD株15%取得断念、米政府の審査要求で破談
◇ オスラム LED事業、10~12月は15%増収、次期から新工場投資を計上
◇ UMCエレクトロニクス、3月15日に上場へ、2カ年で80億円を投資
◇ セメダイン、AgICに出資、PE分野で協業加速
◇ シライ電子 4~12月期、プリント基板好調 カーエレが牽引
◇ イノラックス 10~12月期、単価下落で大幅減収、16年投資は350億台湾ドル
◇ AUO 10~12月期、11四半期ぶり赤字に、16年は450億台湾ドル投資
◇ KFMI、6月から新工場稼働、LCD用ターゲット増産
◇ ファースト・ソーラー 15年度、過去最高の売上高に、出荷量は約2倍の2900MW
◇ 昭和シェル石油 15年度、PV事業は減収赤字、販売増加も価格が下落
◇ トクヤマ、マレーシア再構築 17年度に黒字化
◇ AMAT 11~1月期、SPE受注12%減、サービスは過去最高
◇ アルス、福島拠点の独立系OSAT、EMSなど新規事業育成に注力
◇ キャッツ電子設計、パワーデバイス検査装置、損失波形の理想追求
◇ 日立造船、全固体LiBを開発、17年度中にサンプル提供
◇ 中国政府、3元系LiBを規制、EVバスを対象に
◇ 岐阜大、新型薄膜PV開発、クラストレート材料活用
◇ 航空機メーカー2社 10~12月期、ボーイング受注上回る、両社とも大幅減益
◇ 国内重工メーカー 航空宇宙関連部門4~12月期、売上高総計は9%増、
  受注は弱含みで推移
◇ ヴァンダービルト大学、人工腎臓デバイス、17年までに臨床研究
◇ 大泉製作所 4~12月期、大幅増益を達成、タイ工場稼働などが貢献
◇ 太陽誘電、極薄MLCCを開発、PKG内実装も視野に
◇ サウサンプトン大学、特殊なレーザーでデータを永久保持
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