(株)アシックス オニツカタイガーカンパニーは7月10日、東京都・新宿3丁目に世界最大のグローバルフラッグシップストア「オニツカタイガー新宿」をオープンした。外観はタイガーイエローのコンクリートのファサードが目を引くデザインで、新宿3丁目エリアの新たなランドマークとして存在感を放っている。かつて、あのオニツカがこんな店を出店しようとは夢にも思わなかった。
オニツカタイガー新宿は、ビルの1~4階を占有し、売り場面積は計1837m²。「Onitsuka Tiger」の世界旗艦店にふさわしく、大理石やサテン仕上げのスチールなど洗練されたデザインマテリアルをふんだんに使い、幾何学的なフォルムとギャラリーのようなディスプレイを駆使し、ブランドのストーリーが感じられる空間構成に仕上げている。各フロアでは、日本のものづくりなど、オニツカタイガーの世界観を表現したという。また、近年のオニツカブームの立役者となった復刻ブランド「MEXICO66」などが陳列されている。
自分のオニツカ(アシックス)との出会いは、中学2年の時に買った「モントリオールⅡ」だ。同時放送していた学園ドラマで生徒役の1人が履いており、親に頼み込んでクリスマスプレゼントに買ってもらった。当時のランニングシューズの位置づけだが、今日のハイテク化されたシューズと見比べるとやはりレトロ感が漂う。それでも赤色でもない、オレンジでもない、朱色のボディに黄色のラインの外観が、黒い学ランにピタリ合っているのがご満悦だった。余談だが、この1年後、「たのきん」の影響で、私が通っていた中学ではナイキのコルテッツ派がにわかに増えていた。
さてアシックスだが、今年8月に2026年12月期(通期)の連結業績予想を上方修正し、創業以来初となる売上高1兆円(前年同期比29.5%増の1兆500億円)、純利益は同22%増の見通しになると発表した。コロナ禍の影響もあるが、20年12月期には売上高が3288億円だったことを考えると、その急成長ぶりには目を見張る。誕生50年の節目にふさわしいトピックスだ。そして27年1月1日、オニツカタイガー事業は親会社のアシックスから分社化され、100%子会社の(株)OT GROUPへと事業承継される予定だ。潤沢な資金を活かしこんな豪華な店舗をつくることができる余力ができ、子会社化などさらなる好循環を生むのだろうと腑に落ちた。
近年のリバイバルブーム、そして好業績と相まって、オニツカタイガー新宿の店員に「MEXICO66のようにモントリオールⅡの復刻の可能性はあるのか」と尋ねると、それはないとの返答に肩を落とした。さらに余談だが、M2階には、アミューズメントエリアを設置し、インベーダーゲームやガチャガチャなどがある。何十年ぶりのインベーダーゲームで「名古屋打ち」を駆使していたら、「上手ですね」と声を掛けられた。