第612回
フジテレビの10時間会見には開いた口がふさがらない!
半導体など国家を構築する意見交換のディスカッションこそ必要
2025/2/14
かつてのSMAPの代表であり、好感度ナンバーワンと言われた中居正広氏にかかわる問題についてのフジテレビの10時間会見を観ていて、驚き、呆れ、失望するばかりであった。だいたいが中居氏は示談金(9000万円とも言われるが、そもそもこれが疑わしい)を支払って解決済みなのである。ところがどっこい、示談金を受け取った方からこのことをメディアにばらしてしまう、ということ自体がルール違反なのである。
それはともかく、こうした事実を隠匿し、公に出さず、小さなこととして片付けようとしたフジテレビの首脳陣がボコボコにされていった。一回の記者会見では飽き足らず、二回目では400人を超えるジャーナリストが集結し、10時間以上に及ぶ記録的な記者会見となった。
この会見は、大手メディアだけではなく、業界紙、専門誌、ユーチューバーなどが入り乱れてのとんでもない会見となったのだ。
筆者はこの様子を飽きもせず、じっと見ていたが、そのあまりの馬鹿馬鹿しさに開いた口がふさがらなかった。「ああ言えば、こう言う」「こう言えば、ああ言う」といった人の揚げ足を取る記者たちの姿には、インテリジェンスの欠片さえ見ることが出来なかった。意味の無い怒号、大きなヤジ、そしてふざけた笑いがあるばかりの記者会見会場はそれこそ、空疎なものであったのだ。
だいたいがメディアの役割というのは政府や行政さらには民間の考えていることを正確に報道し、その意義と意味を解き明かすことにある。ただ、あの会見ではひたすらフジテレビを叩くことに集中し、それ以上の広がりは全くなかった。筆者はこの様子を見ていて、メディアの貧困さと日本人の民度の低さを考えざるを得なかった。
10時間に及ぶ記者会見をやるならば、日本の