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2015/8/6(2154号)主なヘッドライン
CPSで電子デバイス再上昇、センサー自立処理時代到来へ
TDK、ソニーなど開発推進

 新概念のCPS(サイバー・フィジカル・システムズ)登場で電子デバイスは再び急上昇時代を迎えようとしている。CPSとは、実世界とサイバー空間を統合し、多様な情報を収集・処理・分析して制御することにより、社会・産業へと貢献するシステムと定義づけられている。シンプルにいえば、これまでのIoT(インターネット・オブ・シングス)のさらなる発展形となるものだが、重要なのはかなり多くの情報がインターネットにつなげることなく「センサーToセンサー」で処理されていくことだ。ビッグデータはもはや限界に近づいており、センサーの自己判断機能で物事が進んでいく時代が到来しようとしている。センサーの開発・量産では世界トップを行く日本の電子デバイス企業は、この大きな運動論を契機に世界制覇のステージに躍り出ようとしている。

 「IoTはもはや古い言葉だ。これからはCPSが世界の運動論となる。確かに半導体の微細化、高性能化、低消費電力化はユビキタス社会、スマート社会を実現してきた。しかし、パソコン、携帯/スマホ、液晶TVに代表されるIT産業の成熟化ははっきりと目立ち始めた。次世代に向けての大きな社会インフラのIT活用計画が全世界的に必要となっており、これを実現するのが新概念のCPSなのだ」。
 力強くこう語るのは、日本電子デバイス産業協会(NEDIA)会長であり、東芝顧問の齋藤昇三氏である。2015年8月中にも日本政府主導によるCPS推進協議会が開催されるが、ようやく日本という国家が「センサーが最重要」と言い出し始めることになる。あまりにも膨大化するビッグデータをすべての端末につなげば、やがてはとんでもないことになる。つまりいらない情報が巨大化し、どのようなスーパーコンピューター、大容量サーバーを大量に使っても、まったく対応できなくなる日が来るのだ。

(以下、本紙2015年8月6日号1面)



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