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2015/5/14(2142号)主なヘッドライン
IT機器・デバイス、スピン技術で超省エネへ
半導体・磁気・誘電体を融合、ImPACTで長期無充電へ

 スマートフォンなどのモバイル端末、クラウドコンピューティングの普及が年々拡大し、こうした機器により生活様式が大きく様変わりする一方、問題・課題も浮き彫りとなってきている。それが「消費電力の増大と頻繁な充電の必要性に伴う不便さ」だ。こうした課題を解決する手段として、スピンエレクトロニクスへの注目が高まっている。電圧トルクMRAMへの転換と、CMOS中に直接スピンを注入するスピンFETによる演算処理への不揮発機能の導入に、オールジャパン体制で挑戦する取り組みが動き出している。

 今は当たり前であるコンセントに接続したままのIT機器の使用や充電は、エネルギー損失・浪費の原因となる。例えば、充電時のACからDCへの変換だけで5%のエネルギーロスが生じている。わずか数%だが、IT機器数十億台分となると、そのロスがいかに膨大かは想像に難くない。
 頻繁な充電が必要な機器は、大規模災害時の停電で緊急情報にアクセスできなくなる恐れがある。加えて、ビッグデータの利活用で情報の増大が加速度的に進み、その情報量は2020年までに35ゼタバイト(10の21乗)に達すると予測されている。当然、消費電力も飛躍的に増大する。
 こうした消費電力の爆発的な増大を見据え、その根本的な解決に向けて動き出した研究開発プロジェクトが、東北大学 大学院工学研究科電子工学専攻 佐橋政司教授をマネージャーとする革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)『無充電で長期間使用できる究極のエコIT機器の実現』だ。既存の電子デバイスに磁気機能を組み込んだスピンエレクトロニクスを駆使し、IT機器における消費電力の根本的な低減にチャレンジする。

(以下、本紙2015年5月14日号1面)



◇ SKハイニックス、M14でガス漏れ 作業者7人死傷
◇ デンソー 14年度、投資増加で減益に、15年度は増収増益計画
◇ アイシン精機 14年度、開発費増で増収減益、15年度は過去最高見込む
◇ 京セラ 15年度、車載で10%増収へ、17年度目標には不十分
◇ ソニー 15年度、半導体に2900億円投資、カメラモジュールに800億円
◇ 米国半導体主要7社 1~3月期、売上高ほぼ横ばいに、通期の下方修正相次ぐ
◇ ローム、ルネサス滋賀を取得、パワーデバイスなど生産
◇ SKハイニックス 1~3月期、営業利益率33%に、下期に3D NAND量産
◇ ウイングテック、スマホODMを拡大、インド2社から新規受託
◇ マキシム 1~3月期、前年同期比で5%の減収に
◇ サンヨー工業、新規顧客開拓に注力、ハイブリッド対応を強化
◇ 応用電機、SMTラインを更新、機器製造能力も拡充へ
◇ 日本マルチ、新工法の大電流基板、プレスで回路を一体成形
◇ サムスンSDI、偏光フィルム新工場、無錫に2100億ウォンを投資
◇ 大日本印刷、今夏から量産開始、銀ナノワイヤーフィルム
◇ 石井表記 15年1月期、売上高は10%増に、液晶向け好調で黒字化
◇ JPEA、PVビジョン最新版策定、新送電システムの整備急務
◇ エヌ・ピー・シー、受託生産伸び悩み、下期に新規受託先選定
◇ AMAT、電極形成装置 PV用に発売
◇ JSR 15年度、電子材料17%増収、液浸レジストは25%増
◇ 安川電機 15年度、設備投資額180億円、ロボット関連が中心
◇ 三菱化学、研究機関と契約 MP後洗浄剤で
◇ コーネル大学、ロボットが家電操作、人工知能で学習
◇ モーリー・ロボティクス、料理ロボを開発中、販売開始は17年を予定
◇ 今井航空機器工業、鳥取市に新工場、航空機関連部品を増産
◇ 日本電産、15年度投資は720億円、車載で部品内製化を推進
◇ 豊橋技術科学大学、超小型モーター開発、1mmでトルク30μNm
◇ 京セラ、15年度の電子デバイス事業、25%の増益を計画、スマホや自動車向け拡大
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