ウエアラブル機器、15年に1億台突破へ
ウオッチはアップルが試金石、「価値観」が普及に必須
2015年は「ウエアラブル元年」と位置づけられ、ウエアラブル機器の出荷台数は1億台を超えると予測されている。17年には2億台以上が見込まれ、各調査会社の予測では、市場は右肩上がりの急カーブを描く、期待の次世代市場と捉えられている。スマートフォン(スマホ)の成長が鈍化しつつあるいま、スマートウオッチやスマートグラスはディスプレーの牽引役となりうるのか。期待が膨らむ一方で、機器の普及には決定的なニーズが無いなど市場展開における課題も出ている。
ウエアラブル機器は、まだ身近ではないものの、すでに様々な製品が展開されている。装着部位ごとに(1)顔・頭、(2)腕・指、(3)身体に分類できる。
(1)はマイクロディスプレーを搭載し、眼前のレンズに画像を映し出すアイウエア型がメーンである。HMD(Head Mounted Display)や単眼・両眼のメガネ型タイプ(グラス)のほか、耳に装着して心拍数で選曲を行うアクティブ・メーター型ヘッドホンも発表されている。
(2)はスマートウオッチ(ウオッチ)が代表格で、すでにサムスンらが商品化しているほか、4月にはアップルウオッチが発売されるなど話題が多い。最も出荷数が多いのが、手首に装着して心拍数や歩数などライフログの取得に特化させたリストバンドタイプ。ジェスチャーセンシングで家電の操作などが行える指輪や手袋タイプもある。
(3)はセンサー機能を持つ布や糸で生態情報の計測や動作検出を行うウエアラブルセンシング製品が多く、繊維メーカーらが開発している。
ディスプレーが必要となるのは(1)と(2)だ。ディスプレーは、シリコン基板上に駆動回路を形成したLCOS(Liquid Crystal on Silicon)、石英ウエハー上に駆動回路を形成するHTPS(高温ポリシリコン)、AMOLED(アクティブマトリックス型有機EL)、MEMSといったマイクロディスプレーが使用されている。HMD/グラスにはLCOSを筆頭にHTPSや有機ELが、ウオッチにはTFT液晶や有機ELが採用され、リストバンドは非搭載またはパッシブ型液晶や有機ELが採用されている。
(以下、本紙2015年3月26日号1面)
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総体的な発展戦略
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◇ エバースピン、MRAM 1500万個出荷、GFとの提携で大容量化加速
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◇ ヤマハ発動機、浜松市内に新工場 表面実装機を製造
◇ Kopin 14年度、軍事用堅調で増収、オリンパスの技術者登用
◇ イメージン 10~12月期、開発契約増加で増収、15年は最大13%増収へ
◇ シャープ、中型の事業部を新設、タッチ機能を全サイズ統一
◇ カナダ政府、反ダンピングで課税、中国製PVに仮決定
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◇ SII、LiB製品を強化、給電モジュールも開発
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◇ AMAT、新型CD-SEM、3Dデバイスに対応
◇ 川崎重工業、ロボット3種発売 搬送能力を向上
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◇ アークレイ、医療機器工場をフィリピンで増設
◇ マブチモーター 15年度計画、売上高は9%増、自動車用モーターが貢献
◇ 光産業技術振興協会、14年度市場調査を報告、スマホと自動車が牽引
◇ JEITA 電子部品統計、12月は前年比15%増、アクチュエーターが高成長