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2014/12/17(2122号)主なヘッドライン
半導体業界、再編・M&Aが急増
RF/パワーなどに照準、中国勢が台風の目に

 好況下の半導体業界に国内外でM&A・再編の大波が押し寄せている。なかでも今後の成長分野である無線(RF)やセンサー、パワー半導体などの事業領域で活発な動きが目立つ。案件数や買収金額がこれまでにない規模の広がりを見せるなか、日系メーカーもリストラ中心の再編から攻めのM&Aで反撃に出る。今後は、政府系ファンドをバックに中国企業の大規模な買収も予想される。次世代の成長市場をいち早く取り込み、競争の激しい先端技術やマーケットで主導権を確保するのが狙いだ。

 欧州の半導体の巨人、インフィニオンが2014年夏に米インターナショナルレクティファイアー(IR)を30億ドルで買収すると発表したことは、まだ記憶に新しい。これまではRFやストレージ分野の買収事例が目立っていたが、省エネや高耐圧・大電流領域での需要が大いに見込まれるパワー半導体の世界にまで、規模拡大の機運が高まってきたことを意味する。

■成長市場で買収合戦
 パワー半導体業界は従来、限定されたプレーヤーが比較的安定した成長を謳歌してきた。しかし今後は、車載や新エネルギー分野で高性能パワーデバイスの需要が大きく伸長すると見られており、パワー全体で18年には250億ドル(ガートナー調べ)を突破すると予測されている。
 さらに、トヨタ自動車がSiCチップを20年から実車に搭載すると表明したことで、開発や商業化生産を巡って各社の競争が一段と加速してきた。GaNを使ったチップの実用化も始まり、次世代材料で熾烈な開発競争が始まった。ウエハーの結晶欠陥や実装・モジュール用材料の開発など、本格普及へのハードルはまだまだ高い。競争を有利に進めるため、M&Aを活用する事例は今後も増加する可能性が高い。

(以下、本紙2014年12月17日号1面)



◇ 中国・湖北省、ICファンド設立へ、300億元の7割をXMCに
◇ インフィニオン 15年度、設備投資7億ユーロ、300mmパワーデバイス倍増
◇ Qテック、WLPライン拡充へ、香港上場で130億円調達
◇ セイコーエプソン、フィリピンに新工場、プロジェクターなど増産
◇ ヘブライ大学ら、光感応で網膜を代替、半導体技術でフィルム化
◇ 旭化成 エレクトロニクス部門、上期は売上伸び悩み、通期は増収増益見込む
◇ 新日本無線 4~9月期、営業利益3割増加、電子デバイスが好調
◇ 第一精工、地震感知器を開発 MEMSの第1弾
◇ サムスン、グループ4社を売却、ハンファに1.9兆ウォンで
◇ クアルコム、新リファレンス発表、スマホとタブレット用
◇ WSTS秋季予測、成長率を上方修正、16年まで平均5.2%に
◇ DNP リードフレーム事業、QFN対応品を拡充、専業メーカーの優位性発揮
◇ ロジャース 7~9月期、高周波材料が大幅増、米中で能力増強も実施
◇ 日本CMK 4~9月期、海外好調で収益改善、通期業績は据え置き
◇ シライ電子工業、中国拠点を増強 能力1.2倍に
◇ 長信科技、車載用タッチ生産へ、テスラなどへ月産5000枚
◇ ヘレウスとシンク・ラボラトリー、印刷で線幅6μm、ペーストとグラビア版で
◇ 韓国政府、次世代開発費を増額、有機ELやフレキシブルに
◇ サンゴバン LEDウエハー事業、高品質GaNを拡販、サファイアはカバー用へ
◇ ルビコン 7~9月期、価格下落で大幅減収、4インチ需要も回復せず
◇ 電気化学工業、新フィルムを拡販、ECTFE樹脂を採用
◇ カナディアン・ソーラー、15年に3工場拡張、蘇州で変換効率を向上
◇ 主要太陽電池メーカー7~9月期、中国勢の収益改善進む、
  14年度出荷は3GW視野に
◇ ダイムラー、車載用LiB増強、製造子会社に新棟
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