ウエアラブルヘルスモニタリング機器市場、18年に1億台突破へ
米国・EMEAが市場牽引、14年は倍増の高成長に
ウエアラブルヘルスモニタリング機器とは、装着を前提としたネットワーク対応端末であり、かつ生体・身体情報のモニター機能を有したデバイスを指す。タイプとしては、情報表示能力の高いウオッチ型、ヘルス・ライフログ端末専用で手首に装着(接触)するリストバンド型、また、皮膚に接触させずにポケットに入れたりするポケットイン型、さらには生地やフィルム、使い捨てタイプのウエア型などがある。昨今そのマーケットが欧米を中心に急拡大しており、2018年には1億台、52億ドル規模にまで拡大すると予想されている。
「スリムな体を手に入れるために消費カロリーを管理したい」「無理せず運動不足を解消したい」「体調管理により健康で長生きしたい」。昨今、老若男女を問わず、このようなヘルスケアに対する意識が大きく高まっている。
以前であれば、万歩計などがその役割の一端を担う端末として一定の市場を形成していたが、今後はウエアラブルヘルスモニタリング機器が世界レベルで巨大市場を形成していくと予想される。
調査会社(株)テクノ・システム・リサーチ(TSR)によると、13年の同機器市場は1808万台。このうちBtoCが97.5%を占めた。FitbitやNike、Jawboneなどのウエアラブル機器大手が、WebとSNSを利用したコミュニティー化、無料アプリと無料サービスなどの展開によって、市場を形成したことが大きく影響した。デバイスとしてはリストバンド型やポケットイン型が中心。ジャイロセンサーや加速度センサーによる活動量計と睡眠状態の計測が主流となった。
14年はソニーやグーグル、マイクロソフトなどの参入もあり、およそ倍増の高成長を記録すると予想される。引き続きBtoCが市場を牽引するとともに、光センサーによる心拍計測が増加傾向にある。
ヘルスモニタリング市場では、利用者をいかに飽きさせないかがカギとなる。BtoCは“コミュニティー化”によって市場開拓に成功したが、「その効果は薄れ始めており、BtoC市場は15~16年に頭打ち。以降はBtoBtoC市場が牽引役となる」とTSRマーケティングディレクターの池田英信氏は指摘する。
(以下、本紙2014年9月10日号1面)
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