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2014/8/20(2105号)主なヘッドライン
中国政府、IC産業発展計画を始動
設計・製造・装置・材料を全面底上げ

 中国政府は6月末、2030年までのIC産業の発展ロードマップを含む「国家集成電路産業発展推進綱要」を発表した。IC設計や製造、装置、材料の全方位で海外企業との技術格差を縮め、十数年後に世界トップクラスの半導体メーカーを輩出させる考えだ。付加価値の高い製造業へ産業構造の転換を加速し、次世代の情報安全戦略を見据え、情報通信技術の要となるIC設計と製造技術を国策で押し上げる。
 中国の工業・情報化部は6月24日、中国のIC産業の発展方針を規定した政府文書「国家集成電路産業発展推進綱要」を正式に発表した。IC設計・製造・装置・材料の主要企業や研究機関などと密接に連携してIC産業の発展を主導する「国家集成電路産業発展領導小組」を設立する。
 また、中央や地方政府の財源、国有企業や国家開発銀行などの資金を主体とする「国家集成電路産業投資基金」を設立する。「政府主導の半導体ファンドは総額1200億元(約2兆円)の規模で組成され、14年から運用を開始する」(IC産業重視の地方政府関係者)とみられる。
 中国ではこれまで、不動産や社会インフラ開発に投資すれば、容易に数十%の投資リターンを得られた。巨額の投資が必要で回収期間が長いIC製造業は資金調達の面で不利だったが、今後は開発や設備投資に弾みがつくとみられる。
 中国政府は15年までに中国のIC製造(設計・チップ製造、組立・検査)を3500億元(約5.7兆円)規模に育成する。チップ製造は28~32nmの量産に対応し、パッケージ組立は中程度の製品売上比率を30%以上に引き上げる。製造装置は45~65nm対応の装置を製品化し、材料では300mmのウエハーを製造する。「15年までの到達目標は既存の開発計画の延長線上にあり、ほぼ実現可能圏」(製造装置メーカー幹部)といえる。

(以下、本紙2014年8月20日号1面)



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