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2014/7/9(2099号)主なヘッドライン
ディスコン問題、再生サービスが脚光集める
自動車分野は「聖域扱い」か、国内半導体業界の復活も左右

 半導体製品の生産・保守の終了、いわゆるディスコン(Discontinue)が問題となって久しい。ルネサスをはじめ国内半導体メーカーが構造改革の一環として着手しているものだが、産業機器分野を中心にディスコンに頭を抱えるユーザーが多いのも実情だ。これに伴って脚光を集めているのがLSIの再生サービスで、受託設計企業などが新たな事業の柱として期待を寄せている。一方、産業機器を中心に進展しているディスコンだが、本丸とも言うべき自動車分野は、半ば「聖域扱い」されており、手付かずの状態。国内メーカーのディスコンによる収益改善は中途半端と言わざるを得ない状況だ。

 そもそもディスコンの目的は半導体メーカー自身の収益改善にある。欧米をはじめとする半導体メーカーは複数顧客に提供可能なASSP(汎用製品)を主軸に据えているのに対し、国内半導体メーカーは顧客の要望に応じて作り込むASICなどのカスタム品を作り続けた。量産効果が物を言う半導体ビジネスにとって品種数が多いことは致命的で、これが国内半導体業界の低収益性の一因と指摘されてきた。
 「日本国内はこれまでディスコンの文化がなかった」(ロチェスターエレクトロニクスの中山勝 日本オフィス代表)と言われるほど、20年以上前の製品も作り続けてきた国内半導体メーカーだが、ここにきてこうした慣習の見直しが出始めている。その筆頭がルネサスで、ディスコンの品種数は明らかにされていないが、数百種では収まらないと見られている。
 ルネサスは13年度までに、ディスコン対象製品の作り貯めなどを集中的に行っており、その製品在庫に関しては、2月に契約を結んだロチェスター社の巨大な施設に移管されている。顧客は今後、ルネサスではなく、ロチェスターから製品を購入することになる。

(以下、本紙2014年7月9日号1面)



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