電子デバイス天気予報、「新常態」の恩恵享受
移動はヒトからデータへ、米中対立も各社間の競争誘発
新型コロナウイルスの終息にめどが立たないなかで突入した2021年。社会が大きく変容するなかで、ワークスタイル、ライフスタイルはリモートが主流になりつつある。教育や医療現場もオンラインの活用が進み、移動はヒトからデータ・モノに移行し始めている。コロナ終息後もリモート社会は一定割合で定着すると見られており、半導体をはじめとする電子デバイス業界は「ニューノーマル(新常態)」の恩恵を広く享受できる産業といえる。コロナ、米中関係の悪化も結果的に参入企業の競争意識を誘発する材料となっており、不確実性は依然として高いものの、足元では旺盛な需要環境が続いている。
電子デバイスの最終需要についても、現状でマイナス材料はそれほどなく、好調に推移している印象だ。21年のスマートフォン市場は、台数ベースで前年比10%増の14.7億台程度が見込まれており、20年の落ち込みを取り戻し、過去ピークの17年実績に迫る勢いだ。中国ファーウェイが米商務省からの制裁を受けて、出荷が急減するものの、Oppo、Vivo、Xiaomiの中国3社が強気の計画を打ち出したことで、制裁が発動された20年9月以降、動きが活発化している。5Gもコロナや米中対立の影響で、20年は当初見込みから下ぶれたものの、21年はそれを取り戻すかたちで、5G比率が上昇すると期待される。
(以下、本紙2021年1月7日号1面)
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インタビュー
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