FCパッケージ、低コスト・微細化で新技術続々
MUF モバイルAPで主流、先入れ/TCBで装置・材料に商機
ロジックデバイスで広く用いられているフリップチップ(FC)パッケージ技術が大きく変わろうとしている。低コスト化や狭ギャップ/ピッチ対応を図るべく、従来の「C4プロセス+キャピラリーアンダーフィル(CUF)」に代わる新技術が続々と提案され始めている。1998年にインテルで採用され、一気に広まったFCパッケージが10年以上の歳月を経て大きな転換期を迎えている。プロセス刷新に伴い、装置・材料にも新たな需要の芽が出ており、対象市場の一気拡大が期待されるところだ。
これまでのFCパッケージは、IBMが開発したC4プロセスと、チップとサブストレートの間に液状アンダーフィルを流し込むCUFが主流であった。インテルが手がけるMPUのような高価なデバイスでは、この高いプロセスコストを許容することができたが、コストダウン要求の強いスマートフォン(スマホ)向けのアプリケーションプロセッサー(AP)の登場に伴い、FCパッケージのプロセスも変化を求められるようになっている。パソコン用MPUの単価が150ドル以上であるのに対し、モバイル用APは20ドル前後(ローエンドスマホでは10ドル前後)と、同じFCパッケージ技術を用いるのにも、コスト要求が大きく異なってきたためだ。
低コスト化に向け、現在モバイル用APで主流となりつつあるのがMUF(モールドアンダーフィル)だ。MUFはCUFに代わる封止技術で、ワイヤーボンディングで用いられる汎用のエポキシ樹脂を使うことで、プロセスコストを抑えることができる。アップルやサムスンなどのモバイルAPベンダーがすでに同技術を適用しており、MUF用封止材料を供給する材料メーカーの出荷量も13年に大きく伸びている。
(以下、本紙2014年1月15日号1面)
◇ サムスン電子 家庭用LED電球、日本市場から撤退、円安や規格などが影響
◇ 韓国メモリー2社、LPDDR4発表、14年下期から本格量産
◇ 産総研と名城ナノカーボン、生産性100倍を達成、SWCNTの量産技術開発
◇ エピスター、赤外LED製品 最高効率を更新
◇ 14年の世界半導体市場、5.4%増の3324億ドル、メモリー偏重解消へ
◇ シャープ、PM2.5を最短測定、センサーモジュール発売
◇ BOE、合肥8.5G工場を稼働、一部でIGZO生産も
◇ トプコンテクノハウス、測定器に新製品追加、面輝度・色度計4機種に
◇ 横浜ゴム、青色光を大幅カット、ハードコート材新製品
◇ SEAJ 製造装置需要予測、14年度は9.5%増に、全装置で8.5%成長を維持
◇ ファルコン電子、ギャングプログラマー、新製品を今春発売
◇ テクノアルファ、内部欠陥検査に注力、X線透視・CT検査装置
◇ KFMI、余姚市に工場新設、CMPドレッサー量産
◇ サーマプレシジョン、めっき液自動分析装置、国内で積極販売へ、
ネプコンジャパンに出展
◇ ヘンケル、日本市場を本格開拓、パワー半導体向け実装材料
◇ 中国政府、電力買取を義務化、PV発電から今後3年間
◇ シャープ、英国のPV生産終了、市場悪化で継続断念
◇ インリー、石炭企業と合弁、メガソーラー建設へ