中国ファブレス、国産スマホに採用拡大
BB3社、AP6社が牽引、ロックチップは28nm製品を投入
中国のファブレス企業がスマートフォン(スマホ)やタブレット端末向けのIC設計で着実に力を付け始めている。3Gと4G規格に対応したベースバンド(BB)やアプリケーションプロセッサー(AP)などで、中国スマホメーカーが国産チップを採用するケースが増加しており、もっとも台数の伸びが期待できる低価格端末市場でファブレスが国産化の足並みを速めている。中国は今後もパネルにとどまらずチップの国産化も進め、ハイスペック機種以外ではBBやAPの自給率をさらに引き上げてくる。
世界のスマホ市場は2013年、9億台超に拡大すると予測されている。うち中国市場は2.5億台前後で、4台に1台が中国で販売される。アップルのiPhoneやサムスンのGalaxyの新型モデル並みの仕様の中国製スマホは2000元(3.2万円)前後で販売されており、拡大が期待される低価格機種は1000元(1.6万円)以下が主戦場。さらにこの下に250~500元(約4000~8000円)のフィーチャーフォン市場が2億台規模で存在している。「中国のスマホビジネスは少しでも高いと競合に負けてしまう」(電子部品の営業担当)と価格勝負の側面が強く、中国スマホメーカーは低価格の国産チップの採用に関心が高い。
(以下、本紙2013年9月11日号1面)
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