LED照明、中国市場で普及本格化
転換率2割へ政策も後押し、チップ工場の稼働率上昇
中国でLED照明市場が今春から本格的に立ち上がっている。LED電球やLED照明器具が一般消費者にも受け入れやすい価格帯に下がり、需要拡大が本格化した。これに伴い、サンアンオプト(三安光電)や士蘭光電などLEDチップ工場の稼働率が高まり、一部の大手メーカーではMOCVD装置の増強に踏み切るケースも出てきた。近年の過剰投資による供給過剰の解消につながるのか、目が離せなくなってきた。
「新築マンションを購入する際、LED照明を設置する人が多くなった」(上海の内装施工業者)。こうしたコメントに裏打ちされるように、中国でLED照明の普及に加速が付き始めた。3年前には街灯くらいしか需要がなかったが、昨年から法人や公共施設向けの需要が増加。まだ商業施設やオフィス、病院、政府施設、公共交通機関などでの利用が中心で、一般家庭での利用は少ないが、消費者の意識が確実に変わり始めている。
中国では過去2年間に多くのLED工場が建設され、3年前に比べてエピ・チップの生産能力は約3倍に拡大した。これに反して需要は予想ほど伸びず、LEDは能力過剰に陥り、需給バランスの悪化と過剰設備でチップ価格は2年連続で年率35%も下がった。生産量の伸びが単価下落に追い付かず、LEDメーカーの財務を圧迫してきた。
(以下、本紙2013年7月10日号1面)
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