日本半導体、中堅企業も増産投資
ミネベアミツミはアナログ強化、京セミや浜ホトが新工場
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新型コロナウイルスの感染拡大が世界的にまだ収まりを見せないなか、5Gの普及や通信トラフィックの増加を追い風に、半導体市場は堅調が続いている。調査会社Informa tech Omdiaはこのほど、2020年の半導体市場成長率を2.5%増から4.9%増へ上方修正した。日本でも半導体を今後のコア技術と捉え、事業拡大に取り組む動きが活発化しており、10年後の売上高ランキングはかつてと顔ぶれが様変わりするかもしれない。
日本では近年、電子部品メーカーが半導体事業を強化する動きが顕在化してきた。京セラによる日本インターの買収、村田製作所やTDKによる海外のセンサー&MEMSメーカーの買収などが該当するが、なかでも特に意欲的なのが、ベアリングやモーターが主力のミネベアミツミだ。
社名のとおり、ミネベアは17年にミツミ電機を完全子会社化し、20年4月にはエイブリックも傘下に収めた。これにより半導体の売上高は2社合算で590億円に拡大したが、当面の目標としてこれを1000億円へ伸ばし、「日本アナログ半導体最強」を目指す方針を打ち出している。5GやIoT、AIの普及拡大を「世界を狙える絶好機」と見ており、今後さらなる増産計画や新たな買収計画を具体化することも十二分に考えられ、将来は国内売上高ランキングで上位に食い込んできそうだ。
(以下、本紙2020年7月23日号1面)
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