スマホ市場 米韓2強のシェア差拡大
サムスン、5月に新型機投入/アップル、巻き返しは14年か、
低価格機種は市場の4割に
米アップルのiPhoneの販売不振という話題で始まった2013年のスマートフォン(スマホ)市場。市場全体もこれまでの勢いに若干の陰りが見えているのは事実だが、引き続き半導体・FPD業界を支える電子機器の主役であることに変わりはない。しかし、市場の中身をよくみると、米韓2社のシェア差拡大や低価格機種の急速な立ち上がりなど、市場が大きな転換点を迎えていることが分かる。13年のスマホ市場を展望する。
本紙の推計では、13年のスマホ市場は前年比22%増の7億9800万台。12年の33%増に比べれば、やや鈍化するものの、引き続き高い成長を維持する見通しだ。
ただ、メーカー別シェアでは大きな変化が見て取れる。具体的には、韓国サムスン電子が米アップルとのシェア差をさらに広げそうだ。サムスンの13年の出荷台数は同50%増の3.2億台と、スマホ市場全体の約4割を取得する見通しだ。もともと同社は12年末時点で2.7億台前後を見込んでいたが、「ここにきて出荷目標を引き上げている」(業界関係者)もようだ。
◇ FPD主要4社、13年設備投資は9%減、転換投資中心、増設は「中国頼み」
◇ 日本特殊陶業、イースタンに資本参加、AP用FCCSPに参入
◇ アルテラ、インテルに製造委託、14nmトライゲート採用
◇ 海外OSAT主要4社、13年設備投資は28%減、スマホ向けの投資一服
◇ SMIC 13年投資、20%増の6億ドル計画、年末から28nm量産へ
◇ ダイオーズ 13年投資、売上比7~9%を充当、後工程の銅線シフトなど
◇ パナソニック デバイス社、3Dイメージセンサー開発、医療などへの適用目指す
◇ パナソニック デバイス社、照明用に本格販売、白色LEDパッケージ
◇ ダイオーズ 10~12月期、通信用堅調も減益、1~3月期は横ばい予想
◇ ウィンボンド 10~12月期、前四半期から5%減、通年で営業損失3倍に
◇ 海外OSAT主要4社、四半期ベースで売上高最高、足元は低迷、回復は3月から
◇ ヤマハ発動機 実装機関連事業、13年は高速機が伸長、売上高3割増を計画
◇ エルナー、新型FPCを開発、各種モジュール向け
◇ イノラックス 10~12月期、営業黒字に転換、4Kのラインアップ拡充
◇ 東洋紡、液晶の虹むら解消、超複屈折フィルムを開発
◇ LGディスプレー、坡州に新ライン、テレビ用有機EL量産
◇ 半導体製造装置 国内主要9社、受注改善も本格回復道半ば、
前工程にTSMC大型投資の恩恵
◇ 住友電工、薄膜GaN基板量産、自社工場内にライン整備
◇ 矢野金属、和泉市に新工場、レアメタルリサイクル
◇ LiB市場動向 10~12月期、国内生産額14%減少、12年の市場規模2800億円に
◇ 昭和シェル石油、アクションプラン発表、太陽電池は13年度に黒字化
◇ 木更津高専、CdTeを高効率化、Sbドープで結晶性改善