中国テック企業、ハイテク市場で世界席巻
ファーウェイ筆頭に地位築く、デバイスでもシェア寡占化
気がつけば、通信設備・機器のファーウェイ(華為技術)やリチウムイオン電池(LiB)のCATL(寧徳時代新能源科技)など、グローバル市場で圧倒的なシェアを持つ中国テック企業が、世界の主要エレクトロニクス分野で不動の地位を築く時代になった。各分野の中国主要テック企業の実力についてまとめた。
中国は2001年のWTO(世界貿易機関)加盟後に急成長を始め、19年のGDPは00年比9.5倍に拡大した。生産設備や材料を購入し、完成品を輸出する「世界の工場」となり、15年前後からは「安かろう、悪かろう」のイメージから脱却して独自ブランドを世界へ供給するようになった。この成長には当然、中国企業の努力もあったが、政府の優遇政策や外資規制に支えられていた側面も大きい。それが18~19年に米中貿易戦争へ発展した。これを機に世界は中国テック企業の実力に気づいた。
その代表が、米国の制裁対象になったファーウェイだ。一般的にはカメラ機能が優れたスマートフォン(スマホ)メーカーと思われているが、実態は5G通信基地局設備の最大手。19年の売上高は13兆円超で、日立製作所を超える。スマホ出荷で米アップルを抜き世界2位(19年の出荷台数は2.4億台)。心臓部のアプリケーションプロセッサーも内製し、米国が輸出規制するスマホ用OSの開発も始めた。まさに中国ハイテク企業の代表格だ。
グローバルに活躍する中国セット企業は、海外企業の買収で実力をつけた会社が多い。レノボは05年にIBM、11年にNECのPC事業部門、14年にIBMのx86サーバー事業部門を買収した。
(以下、本紙2020年4月9日号1面)
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