電子材料メーカー、電子部品の高シェア下支え
微粉化で性能向上に寄与、MLCC向け能力増強も
世界シェアの約38%を握る日本電子部品。この躍進を支えているのが、優秀な電子材料メーカーの存在だ。電子部品のなかでも、自動車の電動化や5Gの到来などで積層セラミックコンデンサー(MLCC)は村田製作所や太陽誘電、TDKらが増産投資を進めており、これに呼応して電子材料メーカーも材料の微細化や供給能力のアップなど、次世代品に対応した動きを積極化しつつある。日本電子部品はまた、装置・材料・プロセス・生産技術の最適化も強みとする。
MLCCの静電容量は、内部電極の表面積が左右する。大容量を実現するため、先端品では電極と誘電体を交互に約1000層も積層しており、誘電体層の厚さにはチタン酸バリウム(BT)を粒子数オーダーで制御することが求められる。一方で、内部電極の表面積を広げようとすると、外部電極には可能な限りの薄膜化が要求される。
MLCCの内部電極にはニッケル微粉、外部電極には銅微粉が用いられる。誘電体材料であるBTは、固相法で製造する場合は酸化チタンが原料になり、液相法の場合は四塩化チタンを用いる。
(以下、本紙2019年9月26日号1面)
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