国内半導体 進むファブライト化
6/8インチラインの集約加速、工場存続に必要な手とは!?
国内半導体各社のファブライト化が一層加速している。ファブライト化とは、自社で保有・運営してきた工場(生産能力)をスリム化する取り組みをいう。後工程に限らず、前工程でも再編・集約への動きが目立ち始めており、損益分岐点の引き下げへ6インチだけでなく、8インチにも集約化の波が押し寄せてきた。慢性化する円高、国内デジタル製品の世界シェア低下といった逆風が続く限り、こうした流れは当面続くとみられ、「国内で何を作るのか」という問いかけをこれまで以上に突きつけられることになりそうだ。
全社的な事業構造改革に取り組んでいるルネサス エレクトロニクスやパナソニックに加え、ファブ再編の波は、高収益で知られてきた専業メーカー、ロームにまで及んできた。ロームはこのほど、国内前工程拠点の再編について取り組みの一部を公表。200mmラインの300mm化を含め、6インチラインの閉鎖などを明らかにした。業界筋によると、今後3年間で国内前工程拠点の再編を順次進める計画のようだ。
本紙の調べによると、東日本大震災以後、こうした生産体制の再編・集約を進めている半導体工場は、国内で30カ所以上にのぼっていることが分かった(譲渡先が決定した拠点除く)。
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