マイクロバッテリー、調達不安の可能性浮上
EV化の流れが逆風に、全固体への期待値が上昇
電子部品メーカー各社が部品単体の販売からモジュールやソリューションでの提案力を高めている。生体センサーなどを搭載したウエアラブル機器などの市場も拡大するなか、懸念材料として浮上しつつあるのがマイクロバッテリーだ。IoT市場の拡大による需要の増大が見込まれ、性能面でも着実に進化を遂げているが、マイクロバッテリーの対応を強化している電池メーカーは少なく、需要に対して供給量が不足するといった懸念の声が上がり始めている。
IHSマークイットによると、グローバルにおけるIoTデバイスの数は2016年時点で173億個と推定。これが20年には約300億個と現状の1.7倍の規模に拡大すると見込まれている。つまり、住宅、工場、病院・介護施設、インフラ、農業など様々な領域において、これまで通信機能を備えていなかった機器に通信機能や情報を取得・処理するセンサーやプロセッサーが搭載されることを意味する。
そうした流れが進んだ際に重要度が増すのが電力の確保。特に電力供給源がない屋外での使用に際し、センサーやプロセッサーなどに、小型のリチウムイオン電池(LiB)、電気二重層キャパシタ、ボタン電池などのマイクロバッテリーを組み合わせ、最適化していくノウハウが非常に重要となる。
(以下、本紙2017年11月9日号1面)
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