マイクロLED、次世代ディスプレーに名乗り
ソニーやアップルが実用化推進、製造プロセスの発展が必須
マイクロLEDディスプレーの開発が次第に熱を帯び始めている。すでにソニーが大型ビデオウォール「CLEDIS(クレディス)」として実用化したほか、アップルが中小型で開発を進めていると噂され、今後の製造技術の進展次第では、液晶、有機ELに次ぐ次世代ディスプレーの「伏兵」どころか、「有力候補」に名乗りを上げそうだ。
マイクロLEDディスプレーとは、液晶のカラーフィルターや有機ELの発光材料に代わり、微小なRGBのLEDチップを高密度に敷き詰めて画素にしたもの。発光素子としてのLEDの性能や安定性が高いことに加え、近年の急速な価格下落や技術開発の進展によって、実用化が徐々に進み始めている。
先鞭をつけたソニーのCLEDISは、一般的なチップより小さい約20μm角のRGBチップ「ウルトラファインLED」を独自開発し、これを黒いプリント基板上に等間隔に実装してユニットを構成。このユニットをタイリングすることで、横9.7×縦2.7mの8K×2K大画面など、任意のスケーラブルなディスプレーを実現する。まずは工業用デザインやシミュレーションといった実務用途、企業やホテルの受付といった高品位の空間演出を必要とする半屋内の用途に展開していく計画だ。
(以下、本紙2017年3月30日号1面)
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