下期の半導体・液晶業界展望、スマホ牽引も先行き視界不良
13年は半導体投資も弱含み、メモリー・パワーは供給過剰
半導体市況に明るさが見られない。業界は、1~3月期を底に下期から力強い回復を描いていたが、期待外れに終わりそうだ。この元凶は、半導体を消費する最大のアプリケーション、パソコン(PC)の販売低迷が大きい。ここにきてアップル社がiPhone5を発売、需要を喚起しているが、孤軍奮闘の感がある。スマートフォン(スマホ)全体では当初の部品調達不安や世界的な消費の低迷で当初出荷計画を下回りそうだ。半導体デバイスではイメージセンサーやハイエンドのAP(アプリケーションプロセッサー)などが堅調に推移しているものの、新型液晶パネルなど新たにスマホ向けの部品調達不安も出てきており、下期にかけて半導体・液晶市場は一段と不透明感を増している。
例年なら半導体など電子部品業界は、夏場からクリスマス商戦などを控えて活気に包まれるところだが、その気配はない。最大の要因はPC販売の不振だ。
JPモルガン証券(株)によれば、2012年のPC販売は3億6600万台で、2年連続の前年比横ばい成長とみている。新OSの登場による新規需要を期待したいところだが、現状では買い控えなどの副作用も働く。そのためインテルが7~9月期の業績予想を下方修正したほか、大手半導体メーカーのTIも、当初計画よりも売上高のレンジを狭めている。
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