中国・太陽電池工場、過去最大級の投資再燃
海外進出と設備更新で10GW超、n型単結晶など新技術にも
過剰設備を解消して不況を乗り越えた中国の大手太陽電池(PV)メーカーは2016年、合計10GW規模の設備投資に着手した。国内外の工場拡張、変換効率を高める製造装置への更新で、競合社に差をつけようと設備投資に積極的。国内では高効率多結晶やn型単結晶、PERC(裏面パッシベーション)型などのセル技術を量産展開し、海外ではインドやベトナムなどに新工場を建設してアジア地域に生産体制を広げる。
PV不況となった11年から5年が経過し、中国で過去最大級の投資ブームが再燃している。セル製造の基幹技術である印刷装置を製造する欧州メーカーは年初から、トリナソーラー(天合光能、江蘇省常州市)やJAソーラー(晶澳太陽能控股、上海市)などの中国工場への出荷が間に合わない状況が続いている。PECVD装置や拡散炉の中国大手メーカーのチャイナSC(捷佳偉創、広東省深セン市)やセブンスター(七星華創電子、北京市)なども、16年は10GWを超える受注を見込んでいる。セブンスターはPV製造装置だけで4~6月期に2.2億元(約36.8億円)の販売を見込む。
中国の太陽光発電市場は世界の3分の1の規模があり、15年は世界トップの15GWを導入した。16年1~3月期はすでに前年同期比30%増の7.1GWを導入。7月に補助金が減額されるため、4~6月期も大量の導入が予測されている。
(以下、本紙2016年6月23日号1面)
◇ 中国・太陽電池工場、過去最大級の投資再燃、海外進出と設備更新で10GW超、
n型単結晶など新技術にも
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出展・登録数が前回上回る
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◇ ルネサス、熊本地震で特損計上、売上高影響額は140億円
◇ ソニー、積層センサーで内閣総理大臣賞
◇ 半導体工場、新規着工数は19件、中国が過半占める
◇ スマホ出荷 1~3月期、オッポが4位浮上 出荷台数2.4倍、ガートナー調べ
◇ ソウル半導体 1~3月期、売上高は横ばい 5期連続で黒字
◇ アピックヤマダ、WLP装置 3倍超に、FO投資活発化で大幅増
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◇ 荒川化学工業、電子材料が黒字転換、スマホや自動車向け牽引
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◇ 液晶露光装置、1~3月期は25台、16年市場は120台に増加
◇ 富士フイルム、センサーフィルム 日化協から技術賞
◇ 次世代2次電池、国内外で開発が加速、NEDO新PJが開始
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◇ 国内SPE主要各社 16年度、10nmと3Dに期待、DRAM投資は一服感
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◇ インジェンダイナミクス、10月から出荷開始、家庭用ロボの開発加速
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◇ 安川電機、歩行支援装置の実験販売を開始
◇ 大研医器 16年度、設備投資額12億円、新拠点の整備を加速
◇ 三次元メディア、最大11億円を調達、INCJなどが出資
◇ パナソニック、ダム点検ロボを開発、自律制御で精密点検
◇ タナックスとドーグ、運搬ロボで連携 物流の効率化へ
◇ 東芝 HDD技術、記録密度6T視野に、SRC・HAMRを活用
◇ リバーエレテック 16年度、水晶4%増収を計画、新製品強化へ投資増額
◇ 大泉製作所、15年度は大幅増益、海外自動車向け好調