電子部品大手3社、16年度投資は4700億円
TDKは3カ年計画を増額
売上高1兆円を超える電子部品大手3社(TDK、村田製作所、日本電産)は、2016年度も積極投資を継続する。3社合計の設備投資額は前年度比13%増の4700億円に上る見通しで、いずれも1000億円を超える大型投資を断行する計画だ。
TDKは、16年度の設備投資額として同24%増の2000億円を計画している。秋田県で建設中の新工場2棟が11月ごろに稼働するほか、買収したルネサス鶴岡東工場をあわせて、秋田地区に薄膜受動部品の製造拠点を構築していく。15年度に同47%の増収を記録したフィルム応用製品(2次電池)でも需要に見合った生産拡大投資および合理化投資を継続する。
同社は、重点5事業(インダクティブデバイス、高周波部品、圧電材料部品、HDDヘッド、2次電池)に加えて、新規事業として薄膜部品、自動車・産業向けのセンサーおよびエネルギーユニット、ウエアラブル・ヘルスケアを設定。これらを融合した次世代電子部品、センサー・アクチュエーター、エネルギーユニットを戦略成長製品に位置づけている。
重点事業と戦略成長製品の拡大を加速するため、15~17年度の3年間に3500億~4000億円を計画していた設備投資を4300億~4800億円に上方修正した。研究開発費も2300億円から2500億円に増額する考えだ。
(以下、本紙2016年5月19日号1面)
◇ ルネサス、6インチ集約を検討、高崎や山口など前工程
◇ ホンダ、新発想の組立ライン、タイ新工場に導入
◇ 日産 三菱自を傘下に、2370億円で株34%取得
◇ トプコンテクノハウス、2D分光放射計を開発、独自光学デバイスで高精度測定
◇ ソニー 15年度、半導体は7%増収、イメセン回復は下期以降
◇ 東工大ら3者、新MOS―Tr開発、HfS2の可能性を証明
◇ デジタル・リアルティ、大阪にDC新設、日本市場進出を本格化
◇ トレックス、サニーベールに開発拠点を開設
◇ 韓国大手企業30社 16年の設備投資、5%増の120兆ウォン、サムスングループが突出
◇ サムスン電子 1~3月期、予想上回る増収増益、モバイルと半導体が牽引
◇ 世界スマホ市場1~3月期、台数はゼロ成長 オッポが4位に、IDC調べ
◇ CAPABLE、自動車向けを拡大、売上比率25%を維持
◇ 清華紫光、SPILとの資本提携断念
◇ イワキ 化成品事業、17年上期に黒字化 新製品で巻き返し
◇ マイクロニック 1~3月期、描画装置の受注継続、注残15億SEKに拡大
◇ LGディスプレー 1~3月期、大幅減益も黒字確保、大型有機EL出荷20万台
◇ ピーディーシー、デジタルサイネージ事業、20年までに設置倍増、4K比率は3割に
◇ FUK、SCREENとFPD装置で提携
◇ 猛獅科技、米国の同業に出資、LiB強化へ200万ドル
◇ エヌ・ピー・シー、受託生産を本格化、トリナに年130MW供給
◇ ワッカー、ポリシリ工場稼働 米国で年産2万t
◇ イーディーピー、ボロンドープエピ基板、16年度上期に提供へ
◇ プラズマ共同利用施設、名古屋大学が開設、産学連携の開発推進
◇ ラムリサーチ、装置出荷高12%増、NVM向けが倍増
◇ 航空機メーカー2社 1~3月期、ボーイング受注増加、エアバスは大幅に減少
◇ LZHとイスラエル工科大、レーザーで心臓検査、オプト音響技術を活用
◇ イワヤ、遠距離会話ロボ ドコモなどと協業
◇ 自律制御システム研究所、楽天などから出資 ドローン開発強化
◇ TDK 15年度、売上高最高を更新、2次電池は5割近い伸び
◇ 日本電産 16年度設備投資、過去最高の1100億円、車載製品の能力増強
◇ アルプス電気 15年度、電子部品 過去最高に、16年度は2桁減益を予想