半導体設備投資、16年は横ばいの594億ドル
ロジック 大手3社で10nm投資、メモリー 3D-NANDが牽引
2016年の世界半導体設備投資額は、ほぼ横ばいの594億ドルとなる見通しだ(本紙調べ)。スマートフォン(スマホ)など最終製品の台数成長に陰りが見えるなか、16年はロジックの微細化投資や3D-NANDのような戦略投資が下支えするかたちとなりそうだ。インテル、サムスン、TSMCの大手3社の計画は今のところ、いずれも100億ドル前後を維持する見通しで、製造装置需要を牽引する存在であることに変わりはない。16年の半導体設備投資環境をまとめる。
594億ドルのうち、大手3社の構成比は約5割。年初ガイダンスでインテルは95億ドル(±5億ドル)、TSMCは90億~100億ドルと公表している。サムスンは16年計画を発表しておらず、前年比でマイナスとなるものの、100億ドル前後は維持するものと見られる。
需要先である電子機器市場は決して好調と呼べる状況ではない。パソコンは台数ベースの減少傾向が続いているほか、スマホも16年の出荷台数が前年比7~8%と1桁台の成長にとどまる見通しだ。自動車の電装化やロボット需要の拡大など、半導体需要にとってプラス要素はあるものの、やはり主要電子機器の台数成長に力強さがないことに変わりはない。
(以下、本紙2016年2月18日号1面)
◇ ウシオ電機、EUV光源 初出荷、オランダ研究機関と協業
◇ 本紙選定、半導体・オブ・ザ・イヤー2016、3部門で選考対象募集
◇ ルノー・日産、世界販売 過去最高に、日産は2%増の542万台
◇ トヨタ自動車、ダイハツを完全子会社化、小型車事業をてこ入れ
◇ スバル、アイサイト搭載車 予防安全で最高位
◇ 東芝 4~12月期、メモリーの収益急減、年間赤字7100億円に
◇ 日亜化学工業と産総研、可視光全域をカバー、標準LEDを共同開発
◇ ローム 4~12月期、LSIの収益苦戦、半導体素子は大幅増益
◇ UMC、28nm 2割超に、16年後半めど
◇ TI、15年売上は横ばい、アナログ製品は3%増
◇ PPTV運営企業、スマホ販売に参入、裸眼3Dを搭載
◇ NOK 4~12月期、FPC事業は減益に、スマホ需要の低迷響く
◇ AT&S 4~12月期、スマホ減速も増収増益、PKG基板工場も稼働へ
◇ 京セラ、4月に吸収合併 基板子会社など
◇ LGディスプレー 10~12月期、最終赤字に転落、16年投資は5兆ウォン
◇ 石井表記、IJ配向膜塗布装置、10G向けに販売へ
◇ 鴻海精密工業、中国6Gは様子見、シャープとの交渉優先
◇ LiB主要メーカー 10~12月期、LG化学がトップに、TDKも大幅増
◇ シャープ 10~12月期、PV事業は大幅減収、評価替えで赤字拡大
◇ 岩谷産業、関空に水素ST、国内で13カ所目
◇ SCREENホールディングス 4~12月期、2桁の増収増益に、半導体、液晶ともに好調
◇ ファナック 4~12月期、営業利益18%減、通期計画を下方修正
◇ 出光興産、SPS樹脂を増産 ミリ波レーダー用
◇ WUSTL、体内で溶解するセンサー、頭蓋内圧を測定
◇ 海外医療診断機器メーカー3社 10~12月期、欧州勢2社が伸長、ユーロ安が追い風に
◇ サヴィオーク、1500万ドルの出資獲得、給仕ロボットを拡販へ
◇ 安川電機、立ち座りを補助 ロボ技術を応用
◇ 太陽誘電、新潟第2工場が竣工、MLCCを増産
◇ TDK 10~12月期、受動部品は大幅増益、高周波部品の損益改善
◇ SSKセミナー、環境対策テーマに2月23日開催へ