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2015/11/12(2168号)主なヘッドライン
車載IGBTモジュール、プリウスの供給網一新か
新型はトヨタ&デンソー主導、電流密度向上・高放熱対応で進化

 車載用IGBTモジュールが進化している。国内市場で12月9日から発売予定であるトヨタ自動車の新型プリウス(第4代目)は、初の両面冷却構造を適用したIGBTモジュールを搭載するなど、パワーコントロールユニット(PCU)の小型・高集積化を図った。従来のサプライチェーンも全面的に見直される。今回は、パワートレインのキーコンポーネンツであるPCUをトヨタとデンソーが共同開発した。両社は主要パーツを内製化することで、付加価値を取り込む。半導体メーカーなどは新たな戦略を練る必要がありそうだ。

 新型プリウスは、リッター40kmという驚異的な燃費を謳い文句にするなど、環境性能に優れている。環境意識の高まりから、CO2の排出量をエンジン車よりも大幅に抑制できるハイブリッドカー(HV)や電気自動車(EV)の市場は、今後大きく伸びるとみられる。2014年時点で200万台強(富士経済調べ)が販売され、これが20年には440万台へと倍増するという。さらにはエコカーの車種が増えることでドライバーの選択肢も広がり、市場は一気に拡大する。PHVやFCVなどの車種も大きなボリュームを持つようになり、30年にはモーター系で駆動する環境に優しい車の販売台数は14年比6倍強の1300万台に迫ると予測されている。
 4代目となる新型プリウスは、18年ぶりのフルモデルチェンジとなった。基幹システムであるインバーター回路を組み込んだPCUも、3代目までと大きく変更されており、体積を従来比で33%も小型化した。心臓部であるIGBTモジュールの抜本的な見直しを図ったからだ。
 大きな変化は、デンソーの両面冷却構造IGBTモジュール(パワーカード)を採用したことだ。
 
(以下、本紙2015年11月12日号1面)



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