ヘッドアップディスプレー、20年に市場5倍へ
普及加速で1000万台超に、画面表示やARなど技術革新
欧州や日系の自動車メーカーの高級車を中心に採用が拡大しているヘッドアップディスプレー(HUD)。実際、HUDの搭載車に試乗してみると、目線の移動が非常に少なくて済むことに驚かされる。通常、運転者は計器類を確認するために道路から一瞬目を離し、また目線を戻すという作業を行わなければならない。この動作に1秒を要すると、時速100kmで走行している場合、約28mを視線を逸らした状態で走行していることになる。わずかな時間・距離とも考えられるが、安心・安全な運転には、こうした行為も可能な限り排除することが不可欠だ。HUDの搭載は今後確実に拡大していく。
HUDは、ドライバーが情報を読み取りやすくすることで、運転により集中できるように開発された先進の表示システムだ。情報をフロントウインドウに投影させながら、遠方に結像させることによって少ない視線・焦点移動で情報を読み取ることができる。もともとは戦闘機でパイロットに効果的に情報提供することを目的に開発された表示技術だが、1988年にGM社が乗用車に採用。これがHUDマーケットが自動車分野にまで拡大する契機となった。
製品タイプとしては、フロントガラス(ウインドシールド)を透過させて虚像を表示するタイプと、車室内に設置されたコンバイナーに表示するタイプの大きく2種類がある。
表示は、単色での表示だけでなく、高精細なカラー表示も可能としている。投影するガラスには特殊な中間層を挟んだ専用ガラスを採用することで、鮮明な画像を実現している。
(以下、本紙2015年9月24日号1面)
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