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第25回

Sagamihara Vegetable Plant、セブン-イレブン専用工場一体型野菜工場


2018/12/18

工場外観(左の部分が植物工場)
工場外観(左の部分が植物工場)
 (株)セブン-イレブン・ジャパン(東京都千代田区二番町8-8、Tel.03-6238-3711)とプライムデリカ(株)(相模原市南区麻溝台1-7-1、Tel.042-702-0011)は、セブン-イレブン向け商品の専用「野菜工場」を2019年1月から稼働する。これに先駆け、報道陣に工場内部を公開した。

 新工場「Sagamihara Vegetable Plant(相模原ベジタブルプラント)」は、プライムデリカ相模原第2工場(相模原市南区当麻2575-1)敷地内に6階建て延べ床面積7872m²で建設しており、8月に建屋は竣工している。340m²の栽培室11室を設置する計画だが、19年1月にはこのうち1階に設置した2室が稼働する。生産品目はリーフレタス3品種で、生産能力は1日2000株。19年8月までには事業性を判断し、2期の設備導入を実施する。2期では4~6階に9室の栽培室を設置する計画で、フル稼働時には1日2万株、約3tの出荷を見込んでおり、神奈川県内および一部東京都内のセブン-イレブン2000店舗に供給可能となる。2期までを含めた総投資額は60億円を見込んでいる。

栽培室の内部
栽培室の内部
 同工場は、食品製造工場に直結しているため、収穫後の野菜は外気に触れることなく直接供給可能。閉鎖された環境での生産のため、天候気温に左右されず安定的な収穫が可能。虫や病気の心配がなく、無農薬栽培が可能である。安川電機の技術により種まきから収穫までの各工程において、自動化技術を採用した。玉川大学との共同開発技術である光制御技術により、野菜にビタミンCの機能性を付加するなどの特徴を有している。

 同工場では3階に発芽室を設置している。従来の植物工場では、ウレタンマットに播種を行い、発芽後に人の手により植え替えを行っていたが、この工場では栽培専用の「コマ」を使用。このコマと安川電機のロボットアームを使用することで、人の手を介さない栽培が可能となっている。発芽室では、自動化技術によりコマへ土台となる寒天を注入し、種まきまで実施、1時間に最大2000粒の種まきが可能。播種後約24時間光を照射せずに暗所で保管することで発芽率の向上を促している。

 発芽後、コマごと発芽室から昇降機を使用して栽培室へと移動する。現状、発芽室から昇降機までは人が運んでいるが、20年3月末をめどに自動搬送機(AGV)を導入することを検討している。また、昇降機から栽培室へも人が運んでいるが、こちらもAGVの導入を検討している。

 栽培室内の栽培棚に移された野菜は、8段ある棚の中をロボットアームにより少しずつ移動して、栽培ステージごとに適切な光と株の間隔を確保しつつ生育する。収穫直前の4日間は機能性付与の光環境で栽培する。玉川大学との連携で開発した光技術で、現在はビタミンCを増加させる光技術を実装しており、露地栽培よりもビタミンCの含有量が高いリーフレタスの栽培が可能となっている。播種後38日間で収穫となるが、現状収穫は人手で行っている。収穫に関しても自動化する方針で、安川電機に開発を進めてもらっており、2期工事完了時には導入する意向だ。

 栽培品目は、現状フリルアイス、イノベーションレッドグラス、美味タスのフリルレタス3種類。現在、ほうれん草、イチゴ、パクチーの開発を進めており、ほうれん草、パクチーの栽培技術はすでに確立済み。両作物ともフリルレタスより背丈があるため、棚の構成など自動化システムを開発中だ。

セブン-イレブン・ジャパン古屋社長(左)とプライムデリカ齊藤社長
セブン-イレブン・ジャパン古屋社長(左)と
プライムデリカ齊藤社長
 セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長の古屋一樹氏は新工場について「人にとって安心・安全を供給できる第1歩として期待したい」とコメントしている。

 また今後の植物工場の展開についてプライムデリカ代表取締役社長の齊藤正義氏は「新工場建設もしくは古い工場のスクラップ&ビルド時に検討するが、まずはこの工場の第1期を成功させること。その後の2期のビジネスが本格化し、行けると判断したら次のステップへと行く」と語った。
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