■発刊趣旨とご購入のご案内

　有機EL、液晶に代表されるFPDの2017年市場は、パネル価格の高止まりが継続したことによって、主要FPDメーカーが業績を大きく伸ばしました。4K／8Kへの高解像度化、平均画面サイズの大型化に伴う生産面積の増加によって、パネル各社は高い工場稼働率を維持。好調な業績を背景として、設備投資意欲も大きく盛り上がりました。

　18年は、液晶パネルの価格が下落局面からスタートしたかたちにはなりますが、旺盛な投資は継続する見通しです。IHS Markitでは、FPD製造装置の売上高が17～19年の3年間で約570億ドルにのぼると予測しており、18年単年では200億ドルに達すると試算しています。引き続き中国FPDメーカーが装置需要を牽引するとみられ、10.5G液晶工場や6G有機EL工場の立ち上がり状況によっては、これに続く新増設計画がより具体化してくることも予想されます。

　有機ELに続く次世代ディスプレー技術の開発もいっそう熱を帯びてきそうです。その最右翼といわれるのが、微小なLED素子を用いたマイクロLEDディスプレーです。すでにソニーが大型ビデオウォールとして事業化していますが、サムスンも超大型マイクロLEDテレビの試作品を発表しました。台湾メーカーが特に開発を積極化しており、ディスプレーとしての商業化に先駆けて、まずはマイクロLEDバックライトとして実用化しようとする動きも出てきています。

　本書は、FPD業界をマクロ的な視点から、またこれに参入している個別メーカーのミクロなデータを一冊にまとめ、毎年ご好評をいただいているロングセラーです。主要FPDの網羅と、パネル別・各社別に市場戦略や設備投資計画、研究開発の動向を最新の取材で解説しているほか、韓国・台湾・中国の最新事情も収録し、世界のFPD産業を体系的に捉えた総合書に仕上げております。

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■内容構成