商業施設新聞
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第124回

福岡地所(株) 商業事業本部 部長 榎本佳勝氏


キャナルシティほか4施設堅調
天神ビッグバンにも参画

2018/4/10

福岡地所(株) 商業事業本部 部長 榎本佳勝氏
 福岡地所(株)(福岡市博多区住吉1-2-25、Tel.092-272-2787)は、博多エリアと天神エリアの中間にある「キャナルシティ博多」を軸に、アウトレットから地元密着型の商業施設まで幅広く展開している。商業だけではなく、福岡中心部の再開発事業「天神ビッグバン」の第1号案件「(仮称)天神ビジネスセンター」も開発しており、今後の展開に注目が集まっている。同社商業事業本部部長の榎本佳勝氏に話を聞いた。

―― キャナルシティ博多の足元の動向から。
 榎本 キャナルシティ博多は近年、免税店の「ラオックス」が出店していることもあり、大型のクルーズ船や飛行機で日本に訪れる外国人観光客のお客様が多い施設だ。
 2016年度の来客数は、15年のような旺盛なインバウンド需要が落ち着いてきたこともあり、15年度比99.4%の1638万人だった。
 売り上げで見ると、15年のような外国人観光客の爆買いがなくなり、個人消費が増えたため、若干減っている。購買傾向も家電などの高額なものから日用品や化粧品などに変化している。
 近年は、外国人観光客対策に力を入れており、施設内のサインの見直しや通貨両替機を設置するとともに、16年にはツーリストラウンジを設け、観光案内や通訳サポートをなどの対策を施している。
 さらに、16年11月に導入したキャナルアクアパノラマと呼ばれる3Dプロジェクションマッピングの映像設備と、コンサートホール並みの音響設備や照明を駆使した噴水ショーも来場者数増加に貢献している。
 17年度は旅行者数自体も増加し、来客数も好調に推移しているため、過去最高の1648万人を超える見通しだ。

―― 「マリノアシティ福岡」も改装を行いました。
 榎本 特に、16年9月に出店した通販大手のジャパネットたかたの実店舗「ジャパネット レクリエーション ラボ」の出店によって、客層が拡大した。シニア層を中心に、通販で販売している商品を実際に体験して購入できるということでご好評いただいており、施設自体も幅広い客層を集客できるようになった。
 さらに、17年6月にマリナサイド南棟のファッションゾーンの一部を、6店のフードコートを含めた計15店のゾーンにリニューアルした。お客様からの評判も良く、家族連れでの来客も増えている。16年度は売上高219億円、レジ客数が530万人となった。

―― それ以外の施設はどうですか。
 榎本 11年に開業した「木の葉モール橋本」は、売り上げが開業以来伸び続けている地元密着型の施設だ。共用部でイベントを開催したり、MDで足りない商品を共用部で販売して季節物の催事を実施するなど、お客様の需要に応えるための工夫を凝らしており、地域住民を中心に利用者が多くなっている。16年度の売り上げは15年度比2.6%増の156億円、来客数も同2.3%増の617万人であり、順調に推移している。
 加えて、17年3月におもちゃ専門店「グリムランド」が出店すると、孫を連れて3世代で訪れるお客様が増えた。売り上げは17年度も伸長しており、改装で閉店区画があったにも関わらず、16年度並みに推移している。
 そのほかにも、「リバーウォーク北九州」は、16年にファッションゾーンを食物販ゾーンに改装してから客数が増えて好調に推移しており、16年度の来客数は15年度比5.4%増の717万人、売上高は99億円だった。

―― 天神ビッグバンの第1号案件を手がけています。
 榎本 当社は、天神エリアにオフィスを中心とした複合ビル「(仮称)天神ビジネスセンター」を計画中だ。現在は17年9月に高さ規制が再緩和されたことで、設計変更を検討中だ。下層階には商業店舗の設置を検討している。天神ビッグバンのトップバッターとして、福岡の成長の起爆剤となるような開発としたい。

(聞き手・北田啓貴記者)
※商業施設新聞2235号(2018年3月13日)(1面)
 デベロッパーに聞く 次世代の商業・街づくり No.255

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