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開発進む北大阪健康医療都市、吹田市新病院18年、国循19年夏に開業(3)


ニプロが研究開発拠点3.4万m²、模擬病室など開放、国立健康・栄養研究所は民間棟に入居

2017/10/17

建設中の国立循環器病研究センター
建設中の国立循環器病研究センター
 大阪府の吹田市と摂津市両市にまたがる北大阪健康医療都市(愛称:健都)では、(仮称)吹田市新市民病院、新しい国立循環器病研究センター(国循)をはじめ、一斉に「健康・医療」の要素を取り入れた施設の建設が本格化している。健都のなかで、企業や研究機関を誘致するゾーン「健都イノベーションパーク」では、ニプロ(株)の研究所の新設、国立健康・栄養研究所の移転などが計画されている。大阪府では、健都を成長特区税制の区域に指定するとともに、医薬品や医療機器に加え、健康関連事業を対象事業に追加した。不動産取得税を最大ゼロにまで軽減することや法人税の軽減が盛り込まれている。

現在の国立循環器病研究センター
現在の国立循環器病研究センター
 摂津市側に位置する健都イノベーションパーク(摂津市千里丘新町3地内)は、全体面積が約4万m²、うち吹田市が所有する敷地が約3万4000m²あり、このうちの1万5836m²に進出を目指す企業を公募し、ニプロ(株)(大阪市北区本庄西3-9-3)を優先交渉権者に選定した。

 同社では、健都イノベーションパークの進出にあたり、研究開発管理本部(約2万7000m²)と、オープンイノベーション推進施設(約7000m²)の整備を予定している。研究開発管理本部は、医療機器・医薬品・ファーマパッケージングの三位一体で事業展開を行う強みを活かし、人工臓器、循環器、検査・診断薬、注射・輸液などの研究・開発・企画・管理などの中枢拠点となるものだ。国内外の拠点と研究機関、大学、各種メーカーなどとの共同研究開発を戦略的に推進する機能を持たせる。

 オープンイノベーション推進施設は、医療従事者と医療機器開発企業・医薬品研究企業が連携してオープンイノベーションを行える場として、オープンラボ、研修施設などで構成。必要に応じて最新の医療機器・設備や模擬病室やシミュレータを設置し、ベンチャー企業や医療機器・医薬品に携わる企業に開放する。

 今後、用地の売買契約に係る手続きなどを経て、2021年の操業開始を目指しており、18年度以降に市議会での議決、本契約を行う予定である。同社の用地提案価格は、18億710万円。

 同社の17年3月期の売上高は、3596億9900

(続きは本紙で)

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