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第60回

セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ・ワールドワイド・ジャパン(株) 代表取締役社長 アジア地域統括責任者 森聡郎氏


18年に国内50店体制へ
キオスク、イベント強化推進
中国、タイで積極出店

2017/1/10

セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ・ワールドワイド・ジャパン(株) 代表取締役社長 アジア地域統括責任者 森聡郎氏
 客の前でコーヒーを淹れるドリップ式を中心としたサードウェーブコーヒーが隆盛を極めているなか、本場イタリアンエスプレッソスタイルを貫くセガフレード・ザネッティ・エスプレッソ・ワールドワイド・ジャパン(株)(東京都世田谷区羽根木1-21-9、Tel.03-6304-7260)。1998年12月に東京・渋谷に1号店を開業し、日本上陸から間もなく20年を迎える。今後の戦略などをアジア地域統括責任者も兼任する代表取締役社長の森聡郎氏に聞いた。

―― 現在のカフェ市場をどう見ますか。
  競争が激化しており、違いを出していかないと生き残っていけない。当社はエスプレッソを中心としたイタリアンバールが強みで、98年12月の1号店から着実に店舗を増やしており、現在は34店である。2018年に国内店舗数50店を目指す考えで、これに向けて3つの戦略を推進する。

―― 具体的には。
新しい内装となった広尾店
新しい内装となった広尾店
  1つ目は欧州で実績のあるキオスク型販売スタンド「グラスキューブ」を日本に導入する。サイズは幅2.7×高さ2.5×奥行2.9m程度とコンパクトで、総費用800万円以下で出店できる。
 もうひとつはイベントスペースを設け様々な催しを行う。広尾店(東京都港区)で、自転車のプロチーム「トレックセガフレード」を招いたり、イタリア物産展を行った。いずれもたくさんの来場があった。広い面積の店舗を持つFCオーナーから、一部改装でイベントスペースを設けたいとの要望も増えている。

―― 3つ目は。
  マッシモ・ザネッティ・ビバレッジグループはセガフレード以外に多数のブランドを有しているが、そのなかに英国の「プッチーノズ」、米国ニューヨークの「チョコフロナッツ」の日本での展開を構想している。さらにハワイ・カウアイ島にコーヒー農園を持ち、「カウアイ」ブランドでも検討している。いわゆるエスプレッソでなくシングルオリジンのフィルターコーヒー。FCオーナーが事業を希望しており、議論を進めている。おそらくカウアイコーヒーの事業化が先になるだろう。

―― グラスキューブの出店場所は。
キオスク型店舗「グラスキューブ」
キオスク型店舗「グラスキューブ」
  駅構内、駅ナカ商業施設、空港やオフィスビルを想定している。通行量は多いが、狭小で何もできなかったスペースでもビジネスチャンスが広がる。
 さらにグループ内にはロースターやエスプレッソ機メーカーの「ラ・サンマルコ」もあり、グラスキューブに豆と機械を卸したい。

―― グラスキューブはどのくらい増やす計画ですか。
  17年に5~10店を目標としている。18年50店の目標に対して、残り16店を出店することになるが、このうち8割がグラスキューブになるだろう。

―― 通常店舗の動向や出店は。
  通常店舗も安定的に出店する。立地は東京およびその周辺が中心になる。大阪でエリアフランチャイジーの要望もあるが、あまり分散すると経営資源がばらけてしまうので、まず東京を中心に50店を固めてから改めて考える。

―― 店づくりは。
  広尾店を16年7月下旬にリニューアルオープンした。本社は当初あまり乗り気ではなかったが、ブランドカラーの赤色を思い切って減らしてニュートラルやウッディなカラーにしたところ、評判が上がっている。
 逆に渋谷店ではデザインコンセプトを変えずに赤、黒色をより強めてリフレッシュした。経年した店舗の改装を始めており、これを機に広いスペースを有する店舗はイベントスペース併設も検討するなど、立地に応じて試していく。

―― 売り上げは。
  具体的な数値は非公表だが、12年から毎年1~2%で成長を続けている。

―― グループが日本法人や日本市場に期待していることは。
  他国ではカフェを直営で展開しておらず、日本だけが直営店を多数有している。逆に言えば日本はグループの中で特別な存在。直営店で様々な実験を行い、その成果を世界に発信できる。また欧州ではドリンク類やフードのニーズは多くなく、やはりコーヒー中心で、1日にたくさんの数が出る。一方、日本ではそれでは生き残れない。イタリア本社からもエスプレッソだけなく、今のサードウェーブ系のフィルターコーヒーや、抹茶を入れたコーヒーにもチャレンジしてはどうかとの打診もある。

―― 今後の抱負を。
  国内は18年に50店だが、中国は18年に100店を目指す。今年5店オープンする計画で、まず成都に開店し、その後上海、北京と続き、17年には50店を開く。タイはセントラルグループと組んでおり、現在の18店を来年に25店にしたい。韓国は4店で、年末に5店目がオープンする。韓国もオーナーが強気で20店の余地があるとしており、17年には10店に増やす。このように日本はアジア市場攻略の拠点であり、日本を含めたアジアでの事業展開を積極的に行っていく。

(聞き手・編集長 松本顕介)
※商業施設新聞2172号(2016年12月13日)(8面)
 経営者の目線 外食インタビュー

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