■発刊趣旨とご購入のご案内

　2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が目前に迫る中、訪日外国人は18年に3000万人を突破し、国内での消費額は5兆円を上回るものとみられます。また2018年都道府県地価調査によると、全国の全用途平均が1991年以来27年ぶりに下落から上昇に転じており、地方圏でも地価の回復傾向が広がりつつあります。政策にも支えられ、東京オリンピック・パラリンピック以降もしばらく不動産市場は堅調な状態が続くとの意見も少なくありません。

　こうした中、流通小売は大きな変革の時にあります。インターネットショッピング（EC）の隆盛や、コト消費など非物販分野の拡大により、百貨店は地方店舗を閉店して、都心の旗艦店に集中する動きが顕著です。コンビニエンスストアも近年はドラッグストアの攻勢を受けています。また、ショッピングセンターはオーバーストアにあり、新設案件が大きく減少し、大型改装に取り組むケースが増えています。さらに開発が過熱しているホテルは、単なる宿泊だけにとどまらない、人々が集う場となる新しいアイデアのホテル開発が急増しています。

　本書は、2006年に発刊し、読者より好評を頂いている『商業施設計画総覧』の最新版となるものです。新版は5章構成とし、第1章では、19年以降にオープンする大型商業施設や注目エリアの開発動向のほか、小売り企業全体の動向を詳述しています。第2章では、流通業界の企業動向を詳細に紹介するため、19業界・197社の企業戦略に迫り、各企業の動向、方向性をレポートし、分析しています。第3章、第4章では、大型店、SC、市街地再開発ビル、商業ビル、飲食店ビル、シネコン、アミューズメント施設、スポーツクラブ、結婚式場、ホテル、物流施設など、商業施設全般の出店計画を掲載しました。第5章は、関連資料編として大規模小売店舗立地法の新設届け出状況を収録し、読者の利用の便に供するよう努めました。

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■内容構成